こんにちは!ピアノ講師のみゆぽんです。
発表会が近づいてくると、先生にとって一番の悩みどころが選曲ではないでしょうか。
「この子に合う曲はどれだろう」「簡単すぎても難しすぎてもダメだし…」と、プログラムが決まるまで何日も悩むこともありますよね。
この記事では、現役ピアノ講師の私が実際にやっている発表会の選曲の考え方をご紹介します。
選曲に迷っている先生や、お子さんの曲選びが気になる保護者の方の参考になれば嬉しいです。
選曲で私が軸にしている2つのルール
①普段のテキストより「2段階くらい上」の曲を選ぶ
私はいつも、その子が普段やっているテキストよりも2段階くらい難しい曲を選んでいます。
発表会は、何ヶ月もかけてじっくり1曲を仕上げられる特別な機会。
普段のレッスンと同じレベルの曲だとすぐに弾けてしまって、せっかくの成長のチャンスがもったいないんです。
「今の実力ではちょっと背伸び。でも本番までには必ず届く」——このラインを見極めるのが、先生の腕の見せどころだと思っています。
発表会が終わったあと、「あんなに難しい曲が弾けた!」という自信が、その後のレッスンへのやる気につながっていきます。
②バロック・古典・ロマン・近現代を偏りなく経験させる
もうひとつ意識しているのが、時代(4期)のバランスです。
クラシックのピアノの曲は大きく「バロック」「古典」「ロマン」「近現代」の4つの時代に分けられ、それぞれ弾き方も響きもまったく違います。
どれかに偏ると音楽の引き出しが狭くなってしまうので、去年バロックの曲を弾いた子には今年はロマン派の曲を、というように、一人ひとりの経験が偏らないように選んでいます。
あわせて、発表会のプログラム全体でも時代が偏らないように調整しています。
いろいろな時代の曲が並ぶと、聴いているお客さんにとっても変化があって楽しい発表会になります。
そもそも「4期」って?
4期それぞれの特徴と代表的な作曲家をざっくりまとめるとこんな感じです。
- バロック(〜1750年頃):バッハ、ヘンデルなど。左右の手がそれぞれメロディを奏でる、端正で立体的な音楽。
- 古典(1750〜1820年頃):ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、クレメンティなど。形式の美しさが光る、すっきりと明快な音楽。多くのソナチネもここに入ります。
- ロマン(1820〜1900年頃):ショパン、シューマン、ブルグミュラーなど。感情豊かに歌い上げる、ドラマチックな音楽。
- 近現代(1900年頃〜):ドビュッシー、ギロック、邦人作曲家など。おしゃれな響きや自由なリズムが魅力の音楽。
私の選曲の流れ
実際の選曲は、いつもこんな流れで進めています。
- 今のテキストのレベルを確認する
普段のレッスンでの進み具合から、無理なく背伸びできるラインを見極めます。 - 「2段階上」の候補曲を数曲リストアップする
去年弾いた曲の時代も思い出しながら、今年経験させたい時代の曲を中心に2~3曲選びます。 - 生徒に聴かせて選んでもらう
生徒に音源を聴かせたり楽譜を見せたりしながら、最後は本人の「弾きたい!」を尊重します。自分で選んだ曲は、練習への気持ちの入り方が違います。
選曲に役立つおすすめ楽譜
「4期をバランスよく」という視点で選曲するときに、手元にあると便利な楽譜をご紹介します。
4期のピアノ名曲集
バロックから近現代までの名曲がレベル別にまとまっているシリーズ。
1冊で4つの時代を見渡せるので、「この子に今年はどの時代の曲を弾かせようかな」と考えるときの候補探しにぴったりです。
きらきらピアノ こどものピアノ名曲集
作・編曲家の轟千尋先生による素敵なアレンジ曲と、小さいお子さんでも弾きやすいオリジナル曲がバランスよく収録された曲集。
特に1巻(バイエル初級~中級程度)はピアノを始めたばかりの生徒さんにも弾きやすい難易度で、初めてのステージでの選曲にはとても重宝します。
ピアノの先生1000人が選んだ 発表会で弾く名曲 30
その名の通り、全国のピアノの先生1000人へのアンケートをもとに選ばれた「発表会で弾きたい定番曲」を30曲収録した曲集です。
「エリーゼのために」「トルコ行進曲」といったクラシックの名曲から、ディズニーやポピュラーの曲まで、ジャンルの幅が広いのが特徴。
流行に左右されない、いつの時代も愛される曲がそろっています。
難易度は中級以上が中心なので、大人の愛好家さんにも選びやすいのもポイント。
近現代なら「ギロック」もおすすめ
近現代の曲を探しているなら、ギロックの曲は華やかで聴き映えがして、発表会に本当によく合います。
実際に私が生徒に弾かせたことのあるおすすめ曲を難易度別にまとめているので、こちらもぜひ参考にしてください。
まとめ
発表会の選曲で私が大切にしているのは、この2つです。
- 普段のテキストより2段階くらい上の曲で、背伸びと成長のチャンスに
- バロック・古典・ロマン・近現代を偏りなく経験できるように
この2つの軸があるだけで、選曲の迷いがぐっと減ります。
そのうえで最後は、生徒自身の「この曲弾きたい!」という気持ちを大切に。
先生と生徒が納得して選んだ1曲は、きっと本番で輝きます。


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