こんにちは!ピアノ講師のみゆぽんです。
ピアノ学習者の定番教材として知られる「ブルグミュラー25の練習曲」。
けれども、実際には
- どの曲が難しいの?
- 曲は順番に弾かなきゃいけない?
- どの楽譜を選べばいいの?
と、疑問を感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ブルグミュラー25の練習曲を難易度別に分類しながら、現役講師の視点で効果的な選曲や楽譜の選び方について、わかりやすく解説していきます。
ブルグミュラー25の練習曲とは?
「25の練習曲(Op.100)」は、19世紀ドイツの作曲家ブルグミュラーが作った、初級~中級者向けのピアノ練習曲集です。
全てに曲が1〜2ページ程度と短く、親しみやすいメロディーが特徴。
生徒さんが「弾きたい!」と思えるような曲がそろっており、長く愛され続けている教材です。
難易度の目安は?導入レベルからブルグミュラーまでの流れ
多くの出版社では、「バイエル終了後」に取り組む教本としてブルグミュラーを紹介しています。
ただし、最近はバイエルを使わないお教室も増えていますので、ブルグミュラーへ進む前に使われることが多い教材をいくつかご紹介します。
- 新版 みんなのオルガン・ピアノの本(4巻まで)
- メトードローズ(下巻)
- ピアノひけるよ!シニア1
こうした教材を終えたあと、無理なくブルグミュラーに進むことができます。
難易度別|ブルグミュラー25の練習曲の選び方
ここでは、筆者が実際のレッスンをしている経験をもとに、25曲をおおまかな難易度別に分類してご紹介します。
比較的やさしい曲
ブルグミュラーの導入時期におすすめの曲です。
- 第1曲《すなおな心》
- 第2曲《アラベスク》
- 第3曲《牧歌》
- 第5曲《無邪気》
- 第10曲《優しい花》
これらの曲は音域が広すぎず、手の動きも比較的シンプルなので、手の小さな子や読譜が苦手な生徒さんでも安心して取り組めます。
中級レベルの曲
テクニックと表現力のバランスが求められる曲です。
反復練習が必要ですが、音楽的にとても魅力的な作品が多くあります。
- 第4曲《小さな集会》
- 第6曲《進歩》
- 第7曲《清らかな流れ》
- 第8曲《優美》
- 第9曲《狩り》
- 第11曲《せきれい》
- 第12曲《別れ》
- 第13曲《なぐさめ》
- 第14曲《スティリエンヌ》
- 第15曲《バラード》
- 第16曲《あまいなげき》
- 第20曲《タランテラ》
- 第21曲《天使のハーモニー》
難易度の高い曲
このあたりになると、次の教材(ソナチネなど)への橋渡しにも適しています。
- 第17曲《おしゃべり》
- 第18曲《気がかり》
- 第22曲《舟歌》
- 第23曲《帰り道》
- 第24曲《つばめ》
- 第25曲《貴婦人の乗馬》
曲順通りに進めなくても大丈夫?
ブルグミュラーは必ずしも1番から順に弾かなくてもOKです。
生徒さんの得意なこと・苦手なこと、また身につけたい表現力やテクニックに応じて、曲を自由に選んで進めていくのがおすすめです。
たとえば、「レガートをきれいに弾きたい」なら《すなおな心》や《牧歌》、「ペダルをにごらずに踏めるようになりたい」なら《清らかな流れ》や《天使のハーモニー》など、目的に応じて選んでみましょう。
どの楽譜を選べばいい?
ブルグミュラー25の練習曲は、さまざまな出版社から出版されています。
それぞれの特徴をご紹介します。
全音楽譜出版社
おなじみの青い表紙。長年使われている定番の版です。
文字や譜面がやや小さめなので、低学年の生徒さんには少し見づらいかもしれません。
東音企画
2種類のスラーが併記されており、フレージングやアーティキュレーションの学習に適しています。
ブルグミュラーコンクールでも推奨されており、信頼性の高いテキストです。
音楽之友社(春畑セロリ 監修)
各曲に春畑先生によるコメントが添えられ、楽しく読みながら学べる構成。
タイトルもやさしい言葉で表現されており、お子さんにも親しみやすい1冊です。
まとめ:難易度に縛られず“今の自分”に合った1曲を
ブルグミュラー25の練習曲は、シンプルながらも表現力が求められる奥深い教材です。
「この曲が好き」「この雰囲気が気になる」と感じたら、難易度にとらわれず、ぜひ挑戦してみてください。
1曲ずつ積み重ねていくことで、自然と音楽的な表現力や演奏技術が身につきますよ。
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