こんにちは!ピアノ講師のみゆぽんです。
音大卒業後の進路で最も多いのが、楽器講師の道。
まずは大手の楽器店や音楽教室で講師としてのキャリアを積んだのちに、自分でお教室を開業をする人も多くいます。
しかし音大では教室の開業や運営方法をを学ぶ機会が少なく、いざ開業するときに、何から準備を始めるべきか迷う方も多いですよね。
この記事では、「独立してピアノ教室を開業したい」という方向けに、教室の開業に必要な準備を解説していきます!
ピアノに限らず、管楽器や弦楽器、声楽など全ての専攻においても同じですので、ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しいです。
ピアノ教室の開業に資格は必要?
自分でピアノ教室を開くなら、何らかの資格が必要なのかしら?
このように考える方も多いのではないでしょうか?
結論、ピアノ教室の開業に特別は資格は必要ありません。
ある程度のスキルがあれば、ピアノ講師として開業することは可能です。
もちろんリトミック等の民間資格やコンクールの受賞歴がアピールポイントとなることがありますが、それよりもピアノ指導に対する熱意や、お教室をスムーズに運営するスキルの方が重要なポイントになってきます。
次の項目から、スムーズに教室を開業するためのポイントを順に解説していきます。
レッスンの場所やスタイルを決める
ピアノ教室と言っても、お教室によってレッスン場所や形式が異なります。
自宅で教室を開く
ピアノ教室の開業として一番多いパターンが、自宅の一室をレッスン室として始めることでしょう。
すでに楽器や防音環境などが揃っている場合、開業にかかる資金や期間が少なく済むため、開業のハードルがかなり下がるでしょう。
自宅で教室を開業するメリット
- 通勤などに時間がかからない
- 家事や育児と両立しやすい
- (すでに楽器や防音環境がある場合)初期費用がかからない
- 固定費を抑えられるため、金銭的なリスクを減らせる
- 自宅の家賃や光熱費の一部を経費計上できる
自宅で教室を開業するデメリット
- 仕事とプライベートを区別しにくい
- 自宅の場所が不特定多数の人に知られてしまう
- 家族の理解や協力が必要不可欠
- 立地によっては集客が難しい
テナントを借りる
教室用のテナントを借りるという方法もあります。
駅近やお子さんの多いエリアなど、人が集まりやすい立地を選ぶことができるため、集客はしやすくなりますが、初期費用がかさむためリスクは大きくなります。
テナントを借りるメリット
- プライベートと仕事を区別できる
- 開業するエリア、立地を選べる
- 家族の予定を気にすることなく、自分の都合でスケジュールを決められる
テナントを借りるデメリット
- 開業するまでに時間がかかる
- 初期費用がかかる
- 毎月の維持費(家賃・光熱費等)の負担が大きい
出張レッスン
教室を持たず、講師が生徒さんのご自宅を訪問してレッスンをする出張レッスンという形式もあります。
私が主宰している教室もこの形式です!
出張レッスンのメリット
- 楽器やレッスン室を用意する必要がない
- 生徒さんの練習環境がわかる
- 保護者とコミュニケーションがとりやすい
出張レッスンのデメリット
- 体力が必要
- グランドピアノでレッスンができる生徒はごくわずか
- 移動時間がかかるので1日にレッスンできる人数が少なくなる
ご自身の生活スタイルやリスク許容度に合わせて、自分に合ったレッスン形式を選択しましょう。
教室のコンセプトを考える
レッスンのスタイルが決まったら、次にお教室のコンセプトを考えます。
コンセプトとは、自分がどんなお教室を作りたいのか、ということ。
自分が目指したいお教室像を明確にしつつ、「ターゲット」「レッスン内容」「料金」などを設定していきましょう。
ターゲットを決める
まずは、集客をする際にどんな層に向けてアプローチをしていくかを考えてみましょう。
例えば
- ピアノを習ったことのない小さいお子さん
- 大人やシニア世代
- 音高・音大受験生
などが挙げられるでしょう。
開業前にターゲットを決めておくことで、効率的な集客をすることができます。
レッスン理念を決める
ターゲットが決まれば、レッスンの理念、つまりどんなお教室の雰囲気にしたいのかを考えましょう。
- 趣味で楽しく続けたい
- コンクールで入賞を狙いたい
- クラシックだけでなくポップスやアレンジなど幅広く学びたい
など、ピアノを習いたい理由は人によって様々です。
教室の方針が不明瞭だと、生徒さんから「ここのピアノ教室に通いたい!」と思ってもらうのは難しいでしょう。
入会後のミスマッチを防ぐためにも、お教室の強みやカラーを明確にしておくことが重要です。
レッスン料を決める
ターゲットとレッスン内容を決めたらレッスン料を決めましょう。
料金…自分で決めるの難しいよ~!
そんなときは近隣のお教室の相場を参考にしてみるといいよ!
近隣のお教室やコンセプトの似ているお教室の料金を参考にするとよいでしょう。
必要なものを揃える
目指したいお教室像が固まったら、いよいよ具体的な準備に入ります。
備品を揃える
自宅やテナントで開業する際に絶対に必要なのが、楽器本体。
また近隣への配慮も考えると、最低限の防音設備なども必要でしょう。
その他にも、ピアノ教室の場合は次のようなものが必要になります。
- お子さん用の足台やアシストペダル
- メトロノーム
- 付き添い用の椅子
- レッスンで使うグッズや五線紙、筆記用具など
- 講師用の教材
開業届の提出
個人でピアノ教室を開業するということは「個人事業主」になるということ。
そのため、税務署に開業届を提出する必要があります。
開業届って何!?
開業届とは、「個人事業主として新しく事業を始めましたよ!」と税務署にお知らせするための書類のことだよ!
開業届についてや詳しい書き方は下記の記事で解説しています。
開業freee を使えば、作成から提出まで全てオンラインで完結するので、おすすめです!
生徒募集をする
ピアノ教室を運営していく上で一番大事なのは集客。
せっかく良いお教室を準備して良い指導法を身に着けても、生徒さんが集まらないと独立はできません。
集客には時間がかかるため、開業の準備と並行して集客を始める、くらいのスピード感でもよいかもしれません。
以下のような準備を事前に行っておきましょう。
ホームページの作成
ホームページは、ピアノ教室を広く知ってもらうための重要なツールです。
ホームページを作成することで、教室の情報やレッスン内容を詳細に伝えることができます。
SNSアカウント
InstagramやX(旧Twitter)は無料で利用しできる心強いツール。
普段のレッスンの様子やイベントのお知らせ等を発信することによって、事前に教室の雰囲気を感じてもらうことができるので、集客の手助けになるでしょう。
チラシ
アナログな方法にはなりますが、チラシの作成も効果的です。
特にネットが得意でないシニア世代にアプローチするならば、紙媒体は効果的です。
その他、近隣の幼稚園・保育園に置いてもらうことで多くの方の目に留まり、お問合せ数も増えていきます。
まとめ
この記事では、ピアノ教室を開業するための準備や集客方法などの手順を解説しました。
これからご自身のお教室を開きたいと考えている方に、少しでもお役に立てると嬉しいです。
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