こんにちは!ピアノ講師のみゆぽんです。

確定申告の「青色申告」って、何?白色申告と何が違うの?
個人でピアノ教室を開くと、確定申告で「青色申告」と「白色申告」のどちらかを選ぶことになります。初めてだと、どちらがいいのか、迷いますよね。
この記事では、ピアノ講師・音楽家向けに、青色申告のメリット・デメリット、条件、申請の方法をまとめました。
この記事のポイント
- 青色申告は、帳簿をきちんとつける代わりに、最大65万円の控除などの特典が受けられる申告方法
- 申請書(青色申告承認申請書)の期限は、その年の3月15日まで(新しく開業した年は、開業日から2か月以内)
- 帳簿づけが不安な方は、会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても大丈夫
確定申告の全体の流れを知りたい方は、先にこちらの記事をどうぞ。
青色申告と白色申告の違い
確定申告には、青色申告と白色申告の2つの方法があります。違いをまとめると、次のとおりです。
| 青色申告 | 白色申告 | |
|---|---|---|
| 事前の手続き | 「青色申告承認申請書」の提出が必要 | 不要 |
| 帳簿 | 複式簿記で記帳(会計ソフトで自動化できる) | 簡単な記帳でOK(書式は自由) |
| 特別控除 | 最大65万円 | なし |
| 赤字の繰り越し | 最大3年間 | 原則できない |
| 家族への給料(専従者) | 届出をすれば、適正な金額を全額経費にできる | 上限あり(配偶者は最大86万円、それ以外は最大50万円) |
| 10万円以上の物を買ったとき | 少額減価償却資産の特例(40万円未満を一括で経費に)が使える | 10万円未満の物だけ、全額経費にできる |
| 向いている人 | 節税したい/会計ソフトで記帳できる | 手間をかけたくない |

青色申告は、手間が少し増える分、節税のメリットが大きいのが特徴だよ!
青色申告のメリット
① 最大65万円の控除(青色申告特別控除)
一番のメリットは、所得から最大65万円を差し引けることです。控除額は、要件によって次の3段階があります。
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 10万円 | 青色申告承認申請書を出している(簡易な帳簿でもOK) |
| 55万円 | 10万円の要件に加えて、複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を期限内に提出している |
| 65万円 | 55万円の要件に加えて、e-Taxで申告している(または、帳簿を電子データで保存している) |
たとえば、所得(収入−経費)が300万円の場合、65万円の控除を受けると、課税される所得を235万円まで減らせます。所得税率10%の方なら、所得税と住民税で、おおよそ13万円ほど税金が減る計算です(所得控除などは考えない単純な目安です)。
② 赤字を3年間繰り越せる
事業が赤字になった場合、その赤字を翌年以降に繰り越せます(最大3年間)。

ピアノ教室を開いたけど、最初の1年は生徒が集まらなくて赤字だった…!
こんなケースでも、2年目以降に黒字になったとき、1年目の赤字を差し引けるので、税金が安くなります。
③ 家族への給料を経費にできる(青色事業専従者給与)
家族に給料を払った場合、その金額を経費にできる制度です。白色申告は上限がありますが、青色申告は、仕事の内容に見合った金額であれば、全額を経費にできます。夫婦や親子で教室を運営している方には、大きなメリットです。
この制度を使うには、「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出など、いくつかの条件があります。
④ 少額減価償却資産の特例
通常、仕事で使う10万円以上の物は「固定資産」となり、使える期間に応じて、毎年少しずつ経費にします(減価償却)。青色申告なら、40万円未満の物を、買った年に一括で経費にできます(年間の合計300万円まで。令和8年3月31日までに買った物は、30万円未満が対象)。
電子ピアノやPC、タブレットなど、教室で使う機材をそろえるときに便利な制度です。経費の考え方は、こちらの記事で解説しています。
青色申告のデメリット
- 事前の申請が必要:「青色申告承認申請書」を出し忘れると、その年は白色申告しかできません
- 記帳が複式簿記:簿記や会計の知識がないと、難しく感じます
- 提出する書類が多い:決算書として、貸借対照表と損益計算書を提出します
ただし、記帳や決算書づくりは、会計ソフトを使えば、ほぼ自動でできます。デメリットは、ソフトで解決できるものがほとんどです。
青色申告をするための条件
青色申告は、次の条件をすべて満たす必要があります。
条件① 特定の所得がある
青色申告ができるのは、事業所得・不動産所得・山林所得のいずれかがある場合です。ピアノ講師や演奏家が、継続して教室やレッスンを運営している場合は、「事業所得」にあたります。
※趣味程度の収入や、副業で小規模な場合は、「雑所得」になることがあり、その場合は青色申告ができません。事業所得か雑所得かは、実態で判断されます。迷ったら、税務署に確認しましょう。
条件② 事前に申請している
「青色申告承認申請書」を、決められた期限までに税務署へ提出している必要があります。
条件③ 帳簿をつけて、保存している
日々の取引を帳簿に記録し、決められた期間、保存する必要があります。
青色申告承認申請書の出し方
提出期限
| 状況 | 提出期限 |
|---|---|
| すでに事業をしていて、これから青色にしたい | 青色申告にしたい年の3月15日まで(2027年分=令和9年分から使うなら、2027年3月15日まで) |
| その年の1月16日以後に、新しく開業した | 開業した日から2か月以内 |
| 1月1日〜1月15日に開業した | その年の3月15日まで |
提出期限が土日祝日の場合は、その翌日が期限になります。

忘れないよう、開業届と同じタイミングで出すのがおすすめだよ!
提出方法と書き方のポイント
- 提出先は、納税地(自宅の住所など)を管轄する税務署。窓口への持参、郵送、e-Taxで提出できます
- 住所・氏名・屋号・職業を記入し、所得の種類は「事業所得」にします
- 簿記の方式は、「複式簿記」を選びます
- 備え付ける帳簿は、会計ソフトを使うなら、総勘定元帳・仕訳帳など、使うものに印をつけます
申請書は、国税庁のサイトからダウンロードできるほか、e-Taxからも申請できます。
青色申告の流れ
- 青色申告承認申請書を出す(期限内に)
- 日々の記帳をする(会計ソフトで、収入と経費を入力)
- 決算書を作る(青色申告決算書=損益計算書・貸借対照表など)
- 確定申告書を作って、提出する(e-Taxなら、65万円の控除の要件にもなる)
確定申告書の書き方は、こちらの記事で解説しています。
青色申告をラクにする会計ソフト・アプリ
青色申告でいちばん不安なのは、記帳と決算書づくりだと思います。会計ソフトやアプリを使えば、簿記の知識がなくても、取引を入力するだけで決算書まで作れます。
私のイチオシは、「タックスナップ」です!レシートの写真を撮ってスワイプするだけで仕分けができて、スマホだけで確定申告まで完了できます。まずは2週間の無料期間で試せます(無料期間のあとは有料プランになります。料金などは公式サイトで確認してください)。
\アプリをダウンロードする/
青色申告の控除額(10万円・55万円・65万円)にどこまで対応しているかは、ソフトごとに違います。申し込む前に、公式サイトで確認してください。
もうひとつの選択肢として、「マネーフォワード クラウド確定申告」や、弥生の青色申告ソフトもあります。
\1か月無料で試す/
\初年度無料で使う(条件は公式サイトで確認)/
会計ソフトを比べて選びたい方は、こちらの記事をどうぞ。
青色申告のよくある質問
Q. 今年の途中から、青色申告にできますか?
すでに事業をしている方は、青色申告にしたい年の3月15日までに申請書を出す必要があります。この期限を過ぎたら、その年は白色申告になり、翌年から青色申告にできます。
Q. 申請書を出し忘れたら、どうなりますか?
その年は、白色申告になります。65万円の控除や赤字の繰り越しは使えないので、翌年に間に合うように、早めに提出しましょう。
Q. 青色申告をやめて、白色申告に戻せますか?
「青色申告の取りやめ届出書」を提出すれば、やめることができます。
Q. 会社員をしながら、副業のレッスンでも青色申告できますか?
副業のレッスンが「事業所得」にあたり、申請書を期限内に出していれば、青色申告ができます。副業の規模が小さく「雑所得」になる場合は、青色申告はできません。
まとめ
青色申告は、最大65万円の控除や赤字の繰り越しなど、メリットの大きい申告方法です。申請書の期限(その年の3月15日、開業した年は2か月以内)だけは、忘れないようにしてください。
帳簿づけに不安がある方も、会計ソフトを使えば大丈夫です。青色申告で、賢く節税していきましょう!







コメント